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Fu, H. Y.*; Lin, M.; 勝村 庸介*; 横谷 明徳; 端 邦樹; 室屋 裕佐*; 藤井 健太郎; 鹿園 直哉
Acta Biochimica et Biophysica Sinica, 42(7), p.489 - 495, 2010/07
被引用回数:12 パーセンタイル:31.06(Biochemistry & Molecular Biology)Silybin(SLB)及びその類似体であるhesperetin(HESP), naringenin(NAN), naringin(NAR)は化学抗ガン剤として報告されている天然フラボノイドの有効成分であると考えられている。また、これらの物質がDNA塩基の酸化損傷を化学的に修復することをパルスラジオリシス法によって明らかにしてきた。そこで本研究では、in vitroにおいてプラスミドDNAの軟X線誘起損傷に対するSLBとその類似体による保護効果を調べた。X線照射の結果、保護効果を調べた物質の中ではHESPとSLBがX線によって誘起されるDNA一本鎖切断(SSB)を最も効果的に抑制することがわかった。さらに他の実験結果と比較すると、SLBやその類似体がin vitroでDNA損傷を抑制する能力はそれらのフリーラジカル捕捉能と関連があることがわかった。以上により、天然フラボノイド,SLB及びその類似体が放射線損傷に対する保護剤として有効に働くことを明らかにした。